兄×弟〜 Extra chapter 〜

焦らし




「大丈夫か!?」
そう言うなりきつく抱き締められる。
「大丈夫、あっちも最後までする気はなかったみたい。」
大口を叩いた割に痴漢程度だった。
そう言っても彼の表情は厳しい。
んな顔してるからヤクザと間違えられるんだって。



「シャワー浴びよう。」
帰宅した彼はすぐさま俺を抱きかかえて脱衣室へと入った。
「何された?」
「・・乳首触られたり、吸われたり?」
彼の表情が更に厳しくなり、浴室へと連れ込まれる。


「伊弦・・っ」
もどかしい。
先程から誘拐犯というより痴漢・・・かな、その人たちに触れられた部分をしつこく触れる。
押し付けられた背中とタイルとの温度差が心地よい。
「伊弦・・・っ!」
名前を呼んでも、彼は何もしてくれない。
腰が揺らめき、彼の腹あたりに擦り付けてしまう。
刺激が、欲しい。
それでも彼は乳首を吸い付き、片手で身体を支えつつ、片手で弾いたり、潰したりしている。
疼いて、仕方なくて。
擦り付けるだけじゃ、足りない。

「伶。どうして欲しい?」
彼の手を胸から少しずつ下になぞり、臍の下辺りで止める。


「っ、欲しい・・」
もう、我慢なんて出来なかった。