雅臣と輝紀

※高校生※


雅:…………。

輝:…………。

雅:…………。

輝:……なあ、なんでさっきから黙ってこっちを見てんだ?

雅:今日ね俺、夢を見たんだ。

輝:おい、シカトかよ?

雅:あ、ごめん。まあ、この話を聞いてくれたらわかるから。

輝:……あそ。

雅:うん。で、続きなんだけど。今日の俺の夢に、輝紀が出てきたのさ。

輝:…………。(勝手に出すなと思っている)

雅:で、その中の輝紀、素直ですっっごく可愛くって、俺がたじろいじゃうくらい積極的でエロかったのさ。

輝:(頬がひくつく)

雅:それで、今まで見たことのない様な顔で、いろんなことしてきてくれて、すっごく良い夢だったんだー。

輝:お、お前、一体どんなヤバい夢を見ていたんだ? ていうか、夢じゃなくてお前の妄想なんじゃないのか?

雅:ヤバい夢なんかじゃないし、妄想でもないよ? あ、でも、夢ってある意味妄想なのかな?

輝:……で、結局、その妄想と俺を見ていたことと、なんの関係があったって言うんだ?(言いながら少しずつ後退している)

雅:妄想じゃなくって夢だってー。俺が輝紀を見てたのは、あれが正夢になったらどんなにいーだろーなー。って思ってたからなんだ。……って、どんどん離れていかないでよ。

輝:来るな! 欲求不満の妄想野郎!

雅:……それはヒドいよ? さすがの俺も傷付いちゃう。

輝:お前が原因だろうが!

雅:違うね。素直じゃない輝くんが一番の問題なんだよ。

輝:意味分かんねえよ! なんで今の話の筋でその問題が出てくんだよ!? それに、輝くん言うな!

雅:細かいことは気にしない、気にしない。

輝:ち、近づいてくるなって! ──ぁ!

雅:躰はこんなに素直なのに、なんで輝紀自身は素直になってくれないのかねえ?

輝:う、うるさい! ──んっ。さわ……るな!

雅:言ってることと躰が矛盾してるよー?

輝:お……まえが触る……からっ!

雅:こことか?

輝:──っ! ……くっ……。い、いい加減に──。

雅:いい加減こっちも触ってくれって?

輝:ちがっ……! くっ……あぁ!

雅:今日、輝紀が夢で俺にしてくれたこと、これから輝紀にやってあげるね。だから、今度俺にもしてくれる?

輝:だ、誰が──っ! ……う……ぁっ!

雅:やっぱり輝紀は素直じゃないねえ……。


 雅臣は楽しそうに微笑いながら、輝紀を快感の渦の中へと引き込んでいった。



【END】