雅臣と輝紀
少しずつゆっくりと★
雅:今日も今日とて輝紀は可愛い〜。(掃除をしている輝紀の後ろ姿を見ながらブツブツと独り言を呟く)
輝:お前さ、手伝う気とかないのか?
雅:ん? あるよ。ありますとも、もちろん。
輝:[本当かよ]なら、そこにある雑巾とって。
雅:はい。(輝紀の言われた通りに雑巾を手渡し、何か手伝おうと隣に並ぶ)
輝:(雅臣から雑巾を受け取り)そこの荷物、そのダンボールの中に入れてくれるか?
雅:あーい。(輝紀に指示され、その通りに動く)輝紀、これ、どうすんの?
輝:あ? いらないから売る。
雅:売っちゃうの?
輝:ああ。だって、取っておいてもしょうがないだろうが? それに少しでも広くしなきゃ、狭いし。
雅:……輝紀。これぞ愛だね!
輝:寝言は寝て言え。
雅:寝言じゃないから起きたまま言うー。
輝:そうかいそうかい。
雅:あー。本気にしてないね!?
輝:本気にしてるって。
雅:本当―?
輝:しつこい。
雅:それが俺のいいところ。(語尾に音符マークがつきそうな言い方をして、ダンボールの中に輝紀の言われたものをすべて入れ終えると、ダンボールの蓋を閉めた)
輝:終わったか?
雅:うん。後は何する?
輝:そうだな。……て、この手は何だ?(自分の腰に回っている手を摘みながら、雅臣を振り返る)
雅:ん?あ、無意識無意識。
輝:お前は無意識でこんなことすんのかよ。
雅:そう。輝紀を愛してるから、つい手が伸びちゃうんだよね。
輝:愛してんなら、手を引け。
雅:それはできない相談だーね。
輝:命令でもすれば手を引くのか?
雅:輝紀に命令……。なんか燃える!
輝:……離せ! なんかすっげ危ない臭いがするから今すぐに離せ!!
雅:危ないって、俺に対して失礼だと思わないわけ!?
輝:まったく思わない! 離しやがれ!
雅:うーん。離しがたい。輝紀の温もりは俺にとって最大の癒しー。
輝:頬擦りをするな! 鳥肌が立つ!
雅:嘘ついちゃダメだよ。嬉しいって素直に言ってごらん。(声のトーンを落として輝紀の見身元で囁くと、項にチュッとキスをする)
輝:ちょっ、何してんだよ!
雅:ちゅー。
輝:ふざけんな。掃除中だっての!
雅:ちょっと休憩しようよ?
輝:そんなことしていたら日が暮れちまうだろうが。
雅:その時は俺が責任もって全部の片づけするから、心配しないで。(輝紀の衣服の中に手を入れ、肌を弄り始める)
輝:や、めろって……。
雅:久しぶりに感じる輝紀の生肌。
輝:アホなこと言ってんじゃ、ねぇよ。
雅:輝紀、心臓ドキドキいってる。
輝:まさ、おみ……。
雅:そんな声で呼ばないでよ。抑え、利かなくなっちゃうじゃん。
輝:んっ。(雅臣の手が胸の突起を掠め、つい声を上げてしまい顔を伏せる)
雅:可愛い。(輝紀の声に気をよくしたらしく耳にキスをして、手を下の方に持っていく)
輝:あ、やめ……。
雅:膨らんできた。
輝:ばかっ、恥ずかしいこと言ってんじゃ、ねーよ。
雅:ちっとも恥ずかしいことなんて言ってないけど?(クスリと笑うと、輝紀のズボンのジッパーを下ろす)
輝:まさっ!
雅:もう濡れてるね、輝紀。(下着の上から雄に触れながら言う)
輝:そんなの、触られりゃ、誰だって……。
雅:俺が触ってるから?
輝:誰も、そんなこと……。(下着の中に入ってき動く雅臣の手に、怒りの目を向けながらも、急所を握られているせいでろくな抵抗もできずに雅臣のされるがままになっていた)
雅:輝紀、気持ちいい?
輝:んぅっ。(雅臣の問いに、ふるふると首を横に振る)
雅:これくらいじゃ、気持ちよくならないって?(輝紀の反応の意味を分かっていて、あえてそう言うと、手をもっと淫らに動かす)
輝:あっ、ああ……。
雅:これで、どう?
輝:んっ、やめ、ろ……。
雅:まだ、言うか?
輝:そうじゃなくて、掃除、してて、汚いから……。(雅臣の顔を振り仰ぎながら言う)
雅:輝紀、それって……。(輝紀の発言に嬉しそうに顔を破顔させると、輝紀に腕を回したまま引きずるように部屋の中から移動させていく)
二人はそれから風呂場へと向かい、互いの体についた埃を洗い流し、躰を重ねた。
輝:責任もって、掃除やれよ?
雅:わ、わかりましたー。
【END】
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