雅臣と輝紀
慰めてくれますか?
※大学生※
雅:カラオケ行きたくない?
輝:まったく行きたくない。行きたきゃ勝手に一人で行けば?
雅:最近の輝紀は冷たすぎると俺は思います!(宣言するように言い、ビシッと勢いよく左手を上に上げる)
輝:そうか? 俺は冷たい自覚はないぞ?
雅:いやいや、もし自覚があったら酷すぎるからね。
輝:じゃあ、自覚がないだけ嬉しいと思え。
雅:イヤだ!
輝:我侭言うな。
雅:俺が我侭じゃなくなったら寂しいでしょ?
輝:いんや。逆に嬉しい。
雅:輝紀は情熱がないよ。なさすぎて泣けちゃう!!
輝:……勝手に泣いてればいいだろ。
雅:じゃあ泣く。うわーん!!
輝:……ガキみたいな泣き方するなよ。気色悪い。
雅:俺はれっきとした大人!(そう言いながらズボンを下ろそうとする)
輝:やめい!!(雅臣の手を掴み阻止する)
雅:何で邪魔するの。せっかく俺が大人だって証明しようとしてるのに。
輝:証明の仕方がおかしいんだよ!
雅:この方法が手っ取り早いと思ったのに。
輝:ぶーたれるな。どこが手っ取り早いんだよ!ただ下品なだけだろうが!
雅:俺は俺なりの表現しようとしただけなのにぃー。
輝:もっと他にないのか。
雅:うーん…………。んー………………。うううー……………………。
輝:も、もういい。そんなに悩むなよ。
雅:馬鹿で悪かったね。
輝:誰もそんなこと、思ってはいても口に出して言ってないだろ。
雅:思ってたんだ。
輝:ああ。
雅:……思っていても、言わないでくれてありがとう。
輝:どういたしまして。
雅:なんかさ、すっごく悲しい気持ちになってるんだけど、気のせいかな。
輝:それはたぶん気のせいじゃないだろ。
雅:慰めてはくれないの?
輝:イエス。
雅:……たまにキャラ違う。でもそれが可愛い!
輝:馬鹿。
雅:そう、俺は馬鹿。
輝:胸を張って認めるな。
雅:輝紀が慰めてくれたら元の俺に戻ってあげるよ。
輝:元のってどんなだ?
雅:元の俺は元の俺でしょ。もしかして分かんないの?それって酷くない?
輝:まったく酷くはないだろ。
雅:酷いでしょう? すっごく酷すぎてまた俺泣いちゃうよ!?
輝:だから、泣きたきゃ泣けばいいだろう。
雅:慰めてくれよー!!
輝:どうやって。
雅:抱きしめてくれることを希望します。
輝:こうか。(雅臣の言ったことを早速実行するべく、雅臣を背中から思い切り抱きしめた)
雅:ち、違う! それは抱きしめてんじゃなくて絞めてるだけ!
輝:何を言う。こんなに優しく力強く抱きしめてやってんのに、どこに不安があるって言うんだよ?(力強くの部分をあえて強調しながら雅臣に言い、なおも力を強くしていく)
雅:力、強くしなくて、いいから、優しさだけ、を、残して欲しいなっ。(息がだんだんと苦しくなっていき、苦しそうに声を出して輝紀に訴える)
輝:力強くしていた方が、密着度が高くなっていいんじゃないのか?
雅:みっちゃく……?(輝紀の言った単語に心が揺れたのか、ピタリと動きを止めて輝紀をジッと見つめる)[輝紀と密着。輝紀がそんなことを言ってくれるなんて、俺とくっつきたいってことなの? それって、それって……!?]
輝:おい、どうした?
雅:みっちゃく……。
輝:雅臣?
雅:輝紀と、密着!!
輝:うわあ!?(雅臣のことを背中から抱きしめていたのに、急に雅臣は向きを変えて輝紀を正面から抱きしめてきた。それに驚き目を見開き雅臣にされるがままになっていた)
雅:こっちの方が密着度高いよね?
輝:意味が分からん!!
雅:だって、輝紀が俺と密着したいって言ったから。
輝:誰がんなこと言ったか!
雅:え? だってさっき言ったじゃん。
輝:俺が言ったのは、そういう意味じゃない!
雅:でも、俺はそう意味で取ったから。
輝:んなの、お前の勝手な脳内妄想でだけだろうが!
雅:俺は妄想を現実にする男だ!
輝:頭にウジでも沸いてんじゃねーのか!
雅:俺死んでないし。
輝:ならいっぺん死んで来い!
雅:輝紀も一緒にね?
輝:一人で勝手に逝け!
雅:まあ、卑猥。イケだなんて。
輝:多分お前が考えてんのと字が違う! 意味が違う!
雅:イくなら一緒だよ?
輝:ちょっ! どこ触ってやがんだ!!
雅:どこも触ってません。輝紀の気のせいです。
輝:畜生、くっつきすぎて動けん!
雅:それは好都合。
輝:なんだって!?
雅:いやいや、空耳空耳。(輝紀の尻に多少強引に触れながら、動こうにも動けない輝紀をいいことに好きに触り続ける)
輝:いや、だ……。(雅臣の手の動きに、だんだんと声が上ずってきて抑えようにも抑えきれないでいた)
雅:くっついているおかげで、輝紀の息がダイレクトに耳に届いて、何かすごくエロイ……。
輝:あ、ほなこと言ってないで、手を、止めろ!
雅:嫌だよ。今いい所なんだからさ。
輝:何が、いい所、だっ。
雅:熱いね、ここ。それに、硬くなってきた。(滑り込ませた膝を輝紀の股間に押しつける)
輝:そんなこと、言わなくてもいいんだよっ。
雅:輝紀、言葉に弱いよね。
輝:それは、お前だって……。
雅:俺は言葉って言うより、輝紀のエロイ声に弱いかな?
輝:ん……、あっ……、もう、やだ……。
雅:何、もう限界なの?(輝紀の下肢に手を滑り込ませ、ギュッと握り、訊く)
輝:ち、がう……。(渾身の力を込めて雅臣を引き離すと、雅臣のことをその場に押し倒した)
雅:わわわっ!?(突然切り替わった視界に、驚きの声を上げながら上に乗ってきた輝紀を目を見開いて見つめる)
輝:やられてばっかでたまるかよ。(雅臣の上に乗り、上着を脱ぎながら雅臣に挑発的な視線を送り)お前のお望み通りに、慰めてやる。
雅:て、輝紀? 何かのスイッチでも入った?(上半身裸になった輝紀をジッと見て言う)
輝:何のことかな?(雅臣の上着を脱がせ、肌を弄る)
雅:積極的な輝紀も俺は好きだよ。(輝紀の腰に手をあてながら、嬉しそうに微笑む)
輝:言ってろ。
あくまでも雅臣を睨みつけながら、輝紀は雅臣を慰めるという名目で、雅臣の躰を隅から隅まで弄り続けた。
【END】
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